これから書くことは、ある家の大掃除を行ったときの手順の実録です。
その家は、俗に言う「ゴミ屋敷」のような「ゴミ」こそないものの、「埃・ヤニ・虫」の温床でした。
この家の主は漂白剤や殺虫剤の類を嫌い、虫を殺すための全ての手段を絶っていました。漂白剤を嫌うので、除菌・殺菌すら出来ません。
視力をほとんど失っているため嗅覚が鋭く、ゴキブリホイホイの誘引剤にも反応してしまい「捕獲」も出来ませんでした。
家主は「ほとんど見えていない」ために、無数のゴキブリが家中を這っていることも知りません。殺虫剤を使うと「私を殺そうとしている」と狂ったように文句を言うので、誰も虫を殺すことが出来ず、その数は無限に増え続けました。
家族がタバコを吸う為、家中の壁はヤニでベタベタ、もはや「人の住む環境」とは思えない状態になっていました。
今回、家主が2週間家を空けた為、家族の依頼で一気に「掃除」「害虫駆除」が行われました。我々は「業者」ではないのであくまで「素人」として出来る範囲のことをしたまでですが、同じような境遇にある方が「片付け」を行う際に参考になればと思い、書き綴ることにしました。
ここの家の家族は、当初から何もしなかったわけではありません。
何度も殺虫剤を買ってきては、家主に見つかり捨てられました。そのため、この家で暮らすためには「それは違う」と家主を説得するよりも、環境になれたほうが楽だと悟ってしまったのです。いつしか家族は抵抗するのをやめ、環境を受け入れるようになりました。
「虫はペットだ」
「埃を吸ったからといって、死にはしない」
でも、「家族」はそれで我慢が出来ても、「家」は我慢が出来なかったのです。
「家」は家主を入院させ、家を掃除してもらうことを望みました。
「家」を怒らせると、「家」は病人を出します。
場合によっては、「死人」を出します。
怒らせてはいけないのは、「妻」でも「夫」でも「子供」でも「親」でもなく、「家」なのです。
この家族に、「他にも出来ること」はなかったのでしょうか?
多分、なかったと思います。なぜなら、「掃除」をしても「薬剤を使った」と文句を言う家主でした。薬剤を使わなければもう「落ちない」状態になっていましたから、薬剤無しで掃除をするくらいならしなくても一緒だったような気がするのです。
今回、この家は「病院並み」の清潔さを取り戻していますので、今後家主が反省して「綺麗に」扱ってくれることを祈るばかりです。
2005年09月11日 23時03分